行政にとってのコンプライアンス(法令遵守)とは
「コンプライアンス」というのは、当たり前のことのようですが意外とおろそかにされてしまう場合があります。
もちろん私の住民訴訟は前市長の決定的な意識の欠如に起因していました。
一番ありがちなのが、「これはダメとは書いてないから大丈夫だろう」というもの。
こういうやり方をすると別なところから「ダメ出し」が出てしまったりします。書いてあるべきところしか見てないからそうなります。
いわゆる「関係法規を鑑みて・・・」云々。そういうやり方が必要です。
条例でも法律でも、なんでもそうですが、その「趣旨」というものをまず尊重する意識が大事なのです。
規定やルールを読み込んで業務をするというのは職員なら誰でもやっていることなのですが、より踏み込んで、その法令の趣旨、定めているものの真髄というものを理解して臨むということをして欲しいと私は考えています。
だから、「とにかく禁止されていないということだからやれるだろう」という見方はありがちなことですが、いいことではありません。
こういう意識は民間ならいいでしょうが、こと行政に関して言えばそれは間違いなのです。
むしろ行政は率先して法の趣旨を尊重し、これによる秩序を想定し、法治主義を推進する側にいなければならないのです。
公正で偏りのない、決して声の大きな者だけの主張を聞くのではないこと。自治体としてのまとまりはそこにあると私は考えます。
その上で、行政としてできること、自治体がひっぱってゆかねばならない部分、その役割を果たしてゆくべきなのだと思います。
あまり行政が出すぎてもいけない。
コンプライアンス。もちろん、それは議員の立場からも同じことが言えるのだと思っています。